以前、私のnoteにこのような記事を書きました。
私が現在進めているM&A案件にも、買い手候補として名乗りを挙げている人の中には、結構個人の方がいて、話を聞くと、この業種での起業を検討していると。ゼロから立ち上げるのではなく、基盤のある会社を買い取る『M&A起業』を目指しているのです。
M&A起業の傾向としては、40代~60代と、年齢層は高めです(あくまで自社調べ)。要は、ゼロから立ち上げるのは時間がかかるため、M&Aで時間を買うイメージですね。
考え方としては、とても理に適っています。特に今は、70歳以上の経営者の2/3が後継者不在。コロナ禍で、高齢の経営者が事業継続を諦めるケースが相次いでいます。
当社のM&Aは、日本最大級のM&Aプラットフォーム「BATONZ」を中心に案件を請け負っておりますが、こういうプラットフォームの存在を知らない経営者も多く、M&Aは大企業の話、自分には縁がないと思い込んでいる社長が多いのです。
私の知人で、日本の大企業を60歳で定年後、単身米国に渡って起業し、在りし日のスティーブ・ジョブス氏に自社を売り込んで買収された実績を持つ人がいます。その後も何社も起業し、80過ぎた今も多方面で活躍されています。
今、個人でM&Aしようとしている人の年齢層を見ていると、人生100年時代、これまでの大企業だと役職定年という年齢(私もそうですが)に、新たなチャレンジをしようという空気が、日本にも出てきているのかな。
すばらしいことです。
事業をゼロから立ち上げる場合、業種やスケールにもよりますが、最初は低空飛行の時期が続くものです。仮に50歳から起業するとして、一線でバリバリできるのはせいぜい15~20年。その後は、できれば後進に道を譲りたい。体力的にも、メンタル的にも。
そう考えると、基盤の出来上がった会社を顧客ごと買い取るのは、非常に有力な選択肢です。
ただし、ほとんどの場合、負債もセットです。そして、大企業と違い、スモールM&Aの場合、多くが赤字企業です。
詳細に財務諸表を見て、トップ面談をし、デューデリジェンス(企業の詳細調査)を行った上で、再生計画を練る。今まで培ってきた知見、人脈をフルに生かして、会社を再成長の軌道に乗せる。M&A起業は、そんな緊張感のある知的作業です。
当社が、新たな挑戦を全力でバックアップいたします。