私は、複数の事業会社を経営してきましたが、M&Aを事業の柱として以降、一貫して「理想の入口」と「幸せな出口」を顧客に対して提供することを心がけ、他社とは違う切り口でよりお役に立てるサービスを模索してきました。いずれも、私がこれまでの経験上「絶対こうした方がいい」を思うものを形にしました。ここで改めて整理します。
M&A顧問(買い手向け)
M&Aは成功報酬制で行うことが、ほぼコンセンサスのようになっています。これは、日本M&Aセンターが業界標準のモデルを作ったのに対して、後発企業が差別化のために「完全成功報酬」を打ち出して、それをCM等でガンガン流したのも大きいと思います。
過去何度も書いていますが、これには大きな問題があります。最も大きな問題は、M&Aの成功(成約ではなく)という本来の目線がどうしても蔑ろになり、「成約しやすい案件」に力を入れてしまうということです。
また、多くの会社は「案件受託数」をKPIにしていますので、例えばどう見ても売れそうにない会社に対しても、期待させて契約するということが多々あります。当事者企業にとっても、完全成功報酬ならまあいいかと、契約のハードルが低くなります。しかし、それ以降何の動きもなく、たまに連絡してもうまくはぐらかされたりして、一向に前に進みません。それが専任契約だったりすると、少なくとも契約期間中は他社に依頼できません。
また、従来のアドバイザー契約は業務委託形式で、プロセスのほとんどをアドバイザー主導で進めていきます。この方法だと、当事者企業にM&Aの知見が蓄積されません。
売り手企業にとっては、人生のうちにそう何度も売却することはないと思うので、多くの場合はそれでも問題ないでしょう(私は自社事業を3回売却していますが・・・)。しかし、M&Aを正常戦略の軸にしている買い手企業には、自社の内部にM&Aの知見を蓄積させた方がいいのです。
なぜなら、そのような成長企業は、自社でM&Aをやった方がいいからです。コストも断然安くなりますが、何よりスピードが違います。経営経験のないM&A会社の社員が担当するよりも、自社のM&A人材(社長や役員クラス)が直接担当する方が、はるかに精度の高いM&Aが可能です。
そこで、そのような買い手企業様にM&Aの地力をつけていただくために、従来の業務委託契約ではなく顧問契約で行う「M&A顧問」を、限定10社で始めました。
主な特長は以下の通りです。
- 成功報酬がない(月額顧問料のみ)
- 顧問料の総額は、既定の最低報酬額(税抜300万円)を超えない
- 実際のM&Aプロセスだけでなく、戦略策定からPMI(買収後の経営統合)まで(期間内で)サポート
- 顧問として伴走することで、各種の支援を受けながら、自社で知見が蓄積される
対象は、買収額5,000万円以下のスモール案件です。買い手企業にとって、少なくともこの規模のM&Aは、アドバイザーは不要だと考ええています。
詳細は、以下のサイトに掲載しております。
経営改善顧問(売り手向け)
ここでいう経営改善とは、経営者保証を外す取り組みのことを指しています。
経営者保証とは、ご存じのように金融機関からの借入時に行う、経営者個人の連帯保証のことです。これに関しては、可能な限り取らないようにとの国(金融庁)の姿勢はあるものの、まだまだ現場の金融機関は当たり前のように要求するところも多いです。
また、経営者自身も当たり前のように保証するケースが多いのも現実です。しかし、これまで著書やブログで何度も指摘しているように、この保証制度はとても大きな問題があります。
まず、経営者の公私混同は当然禁じられているにも関わらず、この制度は明らかに公私混同であるという、根本的な矛盾を孕んでいること。
また、本来株式会社というのは資本と経営(株主と経営者)の役割が分離しているものですが、日本の中小企業は株主=経営者という「オーナー会社」の割合が多く、そのためのなし崩し的に成立している特異な制度であること。株主と経営者が別の「雇われ社長」であれば、こんな保証などできるはずもありません。
そして、何より問題なのは、経営者にとっての「幸せな出口」を作る際に、これほど障害になるものはないということです。M&Aや事業承継で必ずネックになるのがここですし、仮にM&Aが成立したとしても、その後のトラブル事例は突き詰めるとここに原因がある場合が多いのです。つまり、いつか必ず来る「社長(会社)の潮時」を迎える際に、これがあるために前にも後ろにも進めない状況になってしまうのです。
経営者保証を外すために必要なのは、ひとことで言えば経営の健全化です。そのためのポイントを会社の状況に合わせて整理をして、経営者保証を外す取り組みを一緒に行うのが、経営改善支援です。これは、経営者にとって最優先で取り組まないといけないものだと思っています。
企業価値評価ポイント(買い手・売り手向け)
買い手企業様にとっては、対象会社はどれくらいの価値なのか。売り手企業様にとっては、自社の価値はいくらくらいなのか。それぞれ気になるところだと思います。
また、これから会社を大きくしていきたい。将来IPOを目指す。そんな会社でも、自社や他社の企業価値をより正確に把握するのはとても大切です。そのようなすべての会社に向けて、最低限押さえておきたい企業評価ポイントを、シンプルにまとめた「企業評価ポイント9+1」を、無料でお渡ししています。
どんな会社の方でも、ぜひ参考にしてみてください。