成功法則は、いつも「たまたま」

世に『成功法則』の類はたくさん流布しています。本屋さんのビジネス書コーナーに行けば、その手の書籍が常に平積みされています。

しかしですよ。世の中に絶対はないといいますが、「人はいつか死ぬ」と「成功法則はない」ことだけは、絶対だと思っています。

これがないと成功は難しいよねという要素はありますよ。たとえば、情緒が安定していることとか。常に怒っている人に、人は寄ってこないですよね。人が寄ってこない人に、ビジネスチャンスは生まれません。

でも、そんなことを成功法則なんていいません。人間同士のコミュニケーションで、それは当たり前に必要なことです。世に出回っている法則は、もっとHow to寄りのものですよね。確かに、それを書いた人はそれでうまく行ったのかもしれません。でも、『再現性がない』のです。

世の中は変数だらけです。中でも一番の変数は人間です。うまく行ったことは、たまたまその人にとってよかったことなのです。その人の個性、スキル、周りの環境、そしてタイミングが合っていたのです。そこには再現性などこれっぽっちもありません。

ゴルフをやる人はわかると思いますが、長年同じコースでプレーをしていても、ひとつとして同じライは存在しないですよね。自然という変数の中でやるスポーツなので、当然といえば当然ですが、それがゴルフの面白さです。

ビジネスも、成功法則においては再現性がないから面白いんですよね。だって、その通りしたら誰もがうまく行くなんてことがあったら、面白くないですよね。

すべて「たまたま」なんですよ。それを後付けで言語化しているだけで。

一方、失敗には再現性があります。これはたまたまではなく、必然であるケースが多い。

つまり、勉強するべきは失敗事例なんですよね。人は失敗談を出したがらないものですが、私は自分の拙い経験をここで書いていこうと思っています。それが誰かの役に立てば、失敗の価値は倍増しますから。

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