経営者は孤独にしかなれない
よく「経営者は孤独だ」と言われます。そして、それに異を唱える経営者は、まずいません。
会社を経営していると、ヒト・モノ・カネにまつわるあらゆる問題が毎日のように発生しますが、それを本当に分かち合える相手は、少なくとも社内にはいません。
社外には同じ経営者の仲間はたくさんいて、その思いは共感してくれますが、自社の問題は自社で解決しないといけないのは当たり前。特にカネの問題になると、下手に手助けしたら友人関係にもヒビが入ってしまいます。また、関係性によっては同じ経営者としてのライバル意識のようなものもあり、苦境を打ち明けられないということもあります。
会社で売り上げ不振が続くと、経営者の役員報酬を一時止めるとか、個人のお金を会社に入れるなんてことも、中小企業では日常茶飯事です。役員報酬の止めっぱなしも、役員借入もそのまま放置するのも、すべて公私混同ですが、どうしても一時的にそれをやらざるを得ない場面があります。原資がないわけですから。
そうなると、家の中もギクシャクしてきます。利益を上げ続けることができないのは経営者の責任で、その責任を家庭にも影響させてしまうのですから、そうなってしまうのは仕方ありません。配偶者も別の会社を経営しているなど、同じ立場でもない限り「理解」を求めるのは難しいでしょう。
そんな苦しい状況は、一度や二度は誰しも経験することですし、そんなの生ぬるいくらいのハードシングズに見舞われることもあります。しかし、そんな時も、社内では平然と振舞わないと社員が動揺します。「うちは危ない」という話が、必ず一部の敏感な社員から発信されて、まったく関係のない行動もすべてそれに紐づけられ、背びれや尾ひれもつけて広がってしまい、社員の大量離脱という「負の連鎖」に陥る可能性もあります。
他に役員がいても、オーナー社長とは圧倒的に立場が違います。役員は「辞任」ができます。この会社ダメだなと思ったら、辞めることができます。でも、オーナー社長はできません。それができるのは、事業承継時です。
もう、どんな状況でも孤独なのです。
日本の活性化は起業数を増やすこと
少し大きなことを(本気で)言うと、日本の活性化は起業率を高めるしかありません。
後継者不足で廃業数が激増するのは、もはや避けられません。なぜなら、M&Aが中小企業にこれだけ浸透した今、「利益が出る」あるいは「将来性が期待できる」会社は、必ず後継者が見つかります。身も蓋もない言い方ですが、後継者が見つからないのは儲からない会社だからです。そして、中小企業の約70%が赤字、30%超の会社が債務超過です(中小企業白書「財務データから見た中小企業の実態」より」。(←少々古いデータですが、そこからコロナ期を挟んでよくなっていることはあり得ず、今はさらに悪化していると思われます)
よほどわかりやすいシナジー効果が期待できる事業でない限り、赤字体質の中小企業を借金付きで引き継ごうという買い手はいません。後継者を見つけたいのであれば、まず財務体質の改善なのです。
そう考えると、廃業数の激増は避けようがなく、起業数を増やして廃業を上回るようにするしか、日本経済の活性化は不可能なことはわかると思います。
私は20代で起業して以降、27年間で3社をゼロから創業し、1社を継承しました。来年はもう一社継承する予定でもあります。
しかし、この年齢になって思うのは、自分(自社)の成長を目指すのは当然として、これまでの経験が少しでも人の役に立つのなら、それを一人でも多くの人にシェアしていきたいということです。それが日本経済のためになることなら、なおさらです。
これから起業を目指す人、すでに起業しているがさらに成長していきたい人、あるいは今現在ハードシングスに見舞われている人。そんな人に少しでも役に立てたらという思いです。
壁打ち相手になります
上記のような状況で、現状を話して打開策を相談できる相手が、一人でもいた方がいいに決まっています。私も何度か経験がありますが、同じ経験をしたことのある経営者との話ほど、心の安定剤になるものはありません。
また、起業を控えている人、新たな成長を模索している人なども、同じように「周りにそれを話せる人がいない」と感じているかもしれません。
どんな状況の人でも結構です。私でよければ、壁打ち相手になります。
壁打ちって、意外な気付きが得られたりするんですよ。相手にわかりやすいように説明してると、これまで気付かなかった問題に気付いたり、ふと別の方法が頭に浮かんだり。そういう、脳のシナプスが繋がっていくような瞬間は、一人で考えてるときにはなかなかないんですよね。
ハードシングスに直面している社長なんて特に、視野がどんどん狭まっていく状態ですから、第三者が新たな視点を加えることがとても重要だったりします。「少し気持ちが落ち着いた」というだけのことであっても、案外バカにできません。中小企業が潰れるのは、経営者の心が折れたときだからです。
私の経験から提供できる知見は、ゼロイチ起業、M&A起業、事業売却、事業買収、Web/IT、EC、集客、新規事業、経営者保証などに関することですが、これらに限らず、経営全般のことなら何でも一時間ほど壁打ち相手になります。料金は頂戴しません。
ご興味のある方は、こちらのカレンダーで日程を入れていただければと思います。もし、同タイミングでどなたかと被ってしまったら、すぐに連絡しますのでまた再調整をお願いいたします。
では、お話しできることを楽しみにしています。