Googleの基本はContents is KING
私はWeb系の企業を約20年経営する中で、デジタルマーケティングの分野もかなり追いかけてきましたが、今、Googleが台頭してきたとき以来の変革が来ていると感じています。
理由は、お察しの通りAI。ChatGPTが検索機能を持ち、これまでとは世界の違う検索をするようになっています。また、検索エンジン最大手のGoogleが提供するGeminiも、当然のように検索機能を備えており、AIでのサーチ結果と合わせて利用できるようになっています。
そうなると、これまでデジタルマーケティングで当たり前のように使われてきたSEOや検索広告は、時間の問題でほとんど意味を成さなくなることは確実でしょう。
では、AI検索の時代に何が重要になるかを想像すると、従来からGoogleが言い続けている『Contents is KING』、つまり自社が発信する情報の信頼性、分厚さ、情報量などが、より重要になってくると思われます。
試しにChatGPTでウェブ検索をしてみてください。このように、プロンプト入力のテキストボックスに出てくる「検索する」ボタンを押して、調べたい内容を入力するだけです。

これまでの検索のように、膨大な検索結果がリストされるのではなく、何件かに絞ってその内容が要約されて出てきます。そこに出てくるのは、例えば国の機関の発表内容であったり、大手企業が公表している情報です。
つまり、その信頼性を軸にAIがサーチしていることは、容易にわかります。
であれば、今後企業として力を入れるべきは明白です。情報発信の質と量を圧倒的に増やし、特定の分野で存在感と信頼性を確立させることです。
信頼性を高めることが最重要
上記のように、国の機関や大手企業の発表がピックアップされるのは、それ以外に信頼性が高いと思われる情報がないからです。
「質と量」というと一朝一夕にはいかないですが、だからこそ、これまでSEOや検索広告に費やしていた予算を情報発信に回して、徹底的に取り組むタイミングだと感じます。一定のプレゼンスを得るには時間がかかるからです。
すでにSNSでの発信に取り組んでいる企業は多いですが、その意味では情報がフローしていくメディアだけでなく、ブログや自社サイトなどで、情報をストックしていく必要があります。YouTubeなども、その単体での収益性云々はひとまず忘れて、情報をストックするという意味では有意義だと思われます。
これから企業が取り組むべきは情報発信です。そのために、何の分野で存在感を出すか。登る山を決めるのは、SEOのキーワード設定と同じです。そして、その周辺情報を深堀りして発信することです。
情報発信は、苦手な企業が多い印象です。しかし、それが得意な企業がどんどん認知度を上げている現実も、多くの人は理解できると思います。今後、AIサーチの普及で、それがもっと加速していくのは、間違いありません。